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第三話:笑いの中で突きつけられた現実

·1 分

変わらない症状と、過ぎていく時間 #

発症から、気づけば一年ほどが経っていた。
これだけ時間が経てば、急性期はとっくに過ぎているはずだ。
しかし咳は一向に収まらず、むしろ生々しい「急性期」のまま時間だけが進んでいくようだった。

職場のボーリング大会 #

そんな折、会社でボーリング大会が開かれた。
参加者はスコア表に好きな名前を自由に書けることになっていて、
明るい職場らしく、幹事が考えた面白い名前がずらりと並んだ。

私の部署は電子基板を扱うところで、
以前、若手が配線接続を誤って納品先にちょっとした迷惑をかけたことがあった。
その彼には「逆さコネクト」という名前が付けられていた。 トラブルも笑って流そうという先輩幹事の配慮。 そんな和気あいあいとした温かい雰囲気の職場だった。

そして、自分につけられた名前 #

人の名前を見て笑っていたところ、
ふと自分の欄に目をやると、そこにはこう書かれていた。

「咳が止まらない」

orz!(古い?笑)

ああ、やっぱり周りにはそういう印象を与えてきたんだよな。
無理もないよな。
そう思いながら、表向きは笑ってみせた。

でもその裏側では、
胸の奥が少しだけ暗く沈んでいくのを感じていた。